ZORTRAX M200を使用して
- 株式会社セルネオテック
- 2016年8月31日
- 読了時間: 6分
株式会社セルネオテック様から詳細なレビューを頂きましたので、掲載させていただきます。
M200が皆様の業務に役立っているお話を聞くと、とても幸せな気持ちになります。多くの会社や作業場で十分お役に立てるよう、我々もサポートをしっかりさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
サポートチーム一同
ZORTRAX M200を使用して
2016年8月31日
株式会社セルネオテック
代表取締役 菅原慎也
弊社では3D-CAD(CATIA V5)を活用した製品設計を主に行っています。その試作は従来から試作メーカに依頼しています。
昨年試しに3Dプリンターを購入しました。実際仕上がりは充分とはいえませんが、最低限の設計確認には活用するなど3Dプリンターを導入したことで、業務の幅が大きく広がりました。
さらに業務の幅を広げるために昨今3Dプリンターの性能が格段に上がってきたことで新規に「ZORTRAX M200」と言う機種を購入しました。
造形してみて驚いたことに、従来依頼していた試作メーカからの試作品(切削貼り合せによる作成)と比較して精度も外観もそん色ない(と言っても過言ではない)ものが出来上がっていることです。展示会(東京ビッグサイトなど)等で多くの機種を見てきましたが、この価格(30万円弱)でこれだけの仕上がりのものは、見当たりませんでした。
これだけの仕上がりのものが出来上がれば、大変業務の効率化が図れます。たとえば、設計したものを形にする場合、従来は試作メーカに依頼するのが一般的です。その場合時間も費用もかかり、物によっては「ZORTRAX M200」がもう1台買えるぐらいの費用が外に出ることになります。万が一、設計ミスをしたり製品の仕様変更があった場合、また時間と費用を費やさなければなりません。しかし、「ZORTRAX M200」が手元にあれば、夜帰りがけに造形スタートさせれば、翌朝出社したときには出来上がっているので、業務効率は格段に向上します。
従来から3Dプリンターの特徴として同様なことが言われてきていますが、「ZORTRAX M200」が従来プリンターと異なるのは、試作品として、そのままお客さんに提供できるほど出来がよいということです。それは、外観モデルというだけでなく、豊富な材質の種類を誇るフィラメントのおかげで機能試作モデルとしての役割も充分果たすことができる点で、大変秀でていると思います。そういう点で、コストパフォーマンスが大変よいと感じています。もちろん限界もありますのでそれを充分理解したうえで、使いこなせば大変価値ある3Dプリンターであると思います。
その性能を実感するため、いろいろな材質でいろいろな造形を行ってみました。
そこで、「良いと感じた点」や「気になる点」などについて以下に列記します。
「良いと感じた点」
造形失敗率が非常に低い。
ベッドに確実に貼付くため造形の失敗を気にするというストレスがない。
ベッドから剥がすときは、少しずつゆっくりと金属ヘラで削ぎとっていく様にすると比較的容易にはがせるため、取出すときのストレスが少ない。
造形後の仕上がりが非常に良い。
積層段差がほとんど目立たないような表面の仕上がり。造形ピッチにもよるが、0.14mmでも外観はとても良い仕上がりである。
細かな形状も比較的きれいに造形される。
形状がシャープに仕上がり、コーナーエッジもダレなくきれいに出来上がっている。
仕上がり精度が良く、部品同士に手を加えることなく比較的容易に嵌合できる。
造形条件により射出成形品に近い仕上がり強度を有しているため、機能評価にも充分対応できる。(もちろんまったく射出成形品と同等というわけではないので、形状的見極めは必要。)
サポート除去後の面が、サポート面とは思えないほどのきれいで、サポート除去後特に手を加えることがほとんどなく使用できる。
専用スライサーZ-Suiteによるサポートのつき方が良い。
製品からのサポート材除去作業が比較的容易。
ベッドからサポートがはがしやすい。特に、ベッドがさめてからは非常にはがしやすくなる。
サポート除去後の製品面が大変きれいであるので、サポートのつき方やはがした後の製品面の仕上がりを考えた造形配置などの配慮にそれほど気を使う必要はない。
付属品の充実
「造形物をプリンターから取り出し、サポートを綺麗に取り除き、実際の目的のために使える様に仕上げる。」ここまでの工程が重要である。この商品には、そこまでを意識した付属品の充実度がうかがえる。
SDカード<=>USB変換アダプタが同梱されており、使用者への配慮が伺える。
ゴム手袋、カッター、ピンセット、ニッパーなどの備品が充実している。
材料の豊富さ
用意されている専用フィラメントの種類が多く比較的リーズナブルな価格で、いろいろな用途に使用できる。
「気になる点」
ベッド奥のコネクター
素人にこのコネクターを差し込ませるのは、問題あり。
一般的に製品内部に用いられるものであり、断線の危険性がある。
コネクター半田付け部が露出しているため、造形物をテーブルから剥がす時に、金属ヘラを使うがそれが半田部品にあたり、破損させてしまう可能性がある。
「造形物をテーブルから剥がす際、ベッドを本体から取り外す」と紹介があるが、このコネクターを抜く際、ケーブルを持って引っ張るとコネクター内のコンタクトが抜けたり断線したりする恐れがある。したがって、この方法は推奨できない。
造形物を取るときは、サイドカバーをはずして、両サイドからヘラを使って作業するようにしている。
ロール材料導入用チューブホルダー
セッティング時の取付けで、破損してしまった。
オプションのサイドカバー
カバー中央のスモーク板が枠から浮き上がっていて見苦しい。(スモーク部品外寸と枠の内寸に余裕がない。)
「造形していて気づいた使い方の工夫」
複数の部品を造形するときの工夫
ラフトが部品ごとに独立するようそれぞれをできるだけ離して配置。
大きい部品や小さい部品を個別に取ることが出来る。
大きい部品を出来るだけ手前に配置。
大きい部品を手前に配置することで、正面から金属ヘラを挿入し易くする。
造形の向きについての工夫
細長い部品は、正面から少し斜めに配置。
金属ヘラを挿入しやすくする。
造形物をベッドからはがすときの工夫
ベッドが冷えてからはがすと、比較的はがしやすい。
おそらく、ベッドが冷えることにより、造形時ベッド穴に進入した造形材料もひえて、穴と材料の間に、わずかの隙間ができる。
ベッドとサポートベースに若干の隙間ができる。などの理由が考えられる。
現在、開発設計業務に「ZORTRAX M200」をフル活用しています。
従来、設計したものの試作確認は、1~2回外部試作メーカに依頼するにとどまっていました。しかし、「ZORTRAX M200」が手元にあることで、「設計したものをすぐ造形し確認し不具合を見直しまた造形する。」ことを簡単に何度も繰り返すことができます。
そのおかげで、受託した仕事の設計精度を短期間に向上させることが出来ます。さらに、お客様にアイデアの提案をする際にも3Dプリンターで作成した現物を提供することで提案内容を確実に正確に伝えることが出来ます。そういう意味で業務の幅が広がり大変役に立っています。
今後もさらに使用頻度は上がっていくと思います。

以上